2019年8月8日木曜日

実質パワポケと聞いて天気の子を見てきました

あの大ヒット映画「君の名は。」の新海誠監督の最新作映画「天気の子」

 巷では君の名はで卒業した童貞を取り戻した新海誠だとかゼロ年代エロゲの再来だと大好評の本作だが、そんな中で私にとって気になる話があった。それはこの作品はパワポケ好きに刺さるのではないかということである。

 実のところ私は新海誠作品は全くのノータッチな上に、ゼロ年代エロゲも途中で投げてしまった沙耶の唄くらいしかやったことがない。しかしパワポケに関しては言ってしまうとパワポケで青春を過ごしたようなもので正直かなり思い入れのある作品である。まぁ全部やったわけでもないので大したファンと言えるものでもないわけだが。

そんなわけでパワポケみを感じた部分や作品自体の感想を語っていきたいなと思う。
今回はネタバレ全開で行きます、天気の子もパワポケも。
ネタバレ嫌な人はバックだバック!

大枠はパワポケ13が近い

 映画パンフレットにも書かれていますが天気の子は主人公「森嶋帆高」が社会に反抗する物語である。最初は漠然とした窮屈さによる反抗であったものの、最終的には(明確な社会構造として存在しているわけではないが)人柱を犠牲とする社会への反抗の物語となった。パワポケ13も基本のシナリオの時点で最初こそ落ちこぼれて自棄を起こすものの、多数の分校を犠牲とする混黒高校と言う社会への反抗の物語である。
 道筋は違うもののどちらも犠牲への反抗であり、そしてそれは正義感からというよりは防衛手段と言う方が近いと私は思う。犠牲という名の危害への反撃というわけだ。
 またパワポケ13における事実上のメインヒロインである「雨崎千羽矢」のルートも言ってしまえばヒロインの死に抗う為に足掻き、そして人ならざる者となったヒロインを迎えに行くそんな物語。
 パワポケ13はいいぞ。

真逆の部分 ―分岐のあるゲームではなく一本道の映画故に

真逆な部分も語って行こう、少し違うとかではなく真逆の部分を。
 ゲームメディアなら絶対にここは分岐しただろうと思う部分はいくつかあった本作。まぁどこが分岐かとかは語り尽くされていると思うので割愛。その部分もある意味ギャルゲーやエロゲーの系譜と言えるものの、それでいてこの作品は一本道の映画なのである。
 物語のクライマックスである「空」の中での陽菜の救出、そしてそれによって日本は晴れをそして陸を失うこととなった。恐らくここで陽菜を失い太陽を取り戻すルートの存在を想像したオタクは多いのじゃないだろうか。しかしラストで須賀さんは帆高に対して「お前たちが原因でこうなった?自惚れるのも大概にしろよ。」「まぁ気にするなよ青年、世界なんてどうせ元々狂ってるんだから。」このような趣旨の言葉を放った。この須賀圭介という男は穂高に対して大人になれと言いながらも「晴れ女」の存在を信じる素振りも多く、メタ視点で見れば最も思想的に中間に存在するキャラクターであると私は考えている。そんな人物がそう言い放ったのは世界は人間に推し測れる程度のものではないそんなメッセージなんじゃないだろうか、地球的恐怖みたいな。
 もしかしたら陽菜を救いながらも世界を変えない方法があったかもしれない、逆に陽菜を救えずに天気を失うかもしれない。だがそうはならなかった結論はそれだけなのだ。


シリーズ全体を通しての共通点

 先述の雨崎千羽矢もそうだが、パワポケシリーズはヒロインの「死」に抗う物語が多い、そのあり方は様々であるが。野球バラエティーなのに野球バラエティーなのに。
ただしあくまで野球がメインと言うのとヒロインのルートのシステムの都合上、ヒロインと世界を天秤にかけるレベルのことはしないんですよね。まぁそのくらいしそうな勢いを感じるルートとかもあるにはありますが。

 でもやはり実質〇〇と言える共通項はそんな細かい事ではない。しっかり物語として完結しながらも程よく謎を残し考察の余地を与える、これに尽きるだろう。今も昔も自分は所謂考察をする人間ではない。でもやはり作品を終え他人の考察を見るのは楽しいものだ。

あとこれは主題とかけ離れるが書いておかないといけないと思ったこと

アヤネちゃんかわいい。
佐倉綾音は正義。
あやねるはいいぞ。

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